日本語を話すトルコ人ふたり
2012年 08月 09日
ブルーモスクにたどり着く前。
「日本人ですか?」
怪しい・・・・と思いながらも
日本語の流暢さにちょっと嬉しくなり会話が弾みます。
「絨毯の工場に行ってた帰りです」
無印とか伊藤忠に糸を卸してる問屋さんを営んでいるムーラットさん。
「問屋だから表に店は出てないんです、少し裏」
・・・怪しい???
と緊張しながらついて行きました。
日本に1年間語学留学して、家業の絨毯屋さんをしています。
「るるぶにも載ってるから日本のお客さんはよく来るんだよ」
確かに・・・・キリムズワールド・・・紹介されています。
「チャイで飲んでゆっくりしてね」
二階のサロンで私はりんご、夫はザクロのチャイを飲みました。
去年の12月に日本を出て南米を廻ってヨーロッパを終えてトルコに来た話、これから地中海側へ行く話しをしました。
「シデは良いとこだよ。僕は最近婚約したんだけど、ハネムーンで7つ星のアルダンパラスに泊まる予約をしてるんだ。これもシデの近くだよ。
3泊4日で9万5000円、安いでしょ。食事も全部込みで、中華でもトルコ料理でもフランス料理でも何でも選べるんだよ」
日本の女性はどうですか?
「日本の女性は結婚したら変わるんでしょ。ダメだよねー。あなたは、、、ちょっと遅かったね・・・」
いまってラマダン中じゃないんですか?
「僕は熱心なイスラム教徒じゃないからね。あんまりしてる人もいないよ。トルコはそんなに厳しい国じゃないから。
してる人はいるよ。食べないし水も飲まない、煙草も吸わない。
もともとラマダンは「我慢すること」を学ぶために始まったことなんだ」
そんな話しがひとしきり終わると
キリムというトルコの絨毯をいくつか見せてくれました。
ムーラットさんがデザインしたもの。
お土産店で見るトルコ絨毯はどれも賑やか過ぎて、日本の家に合わない気がしていたけどこうして見ると、なかにはシンプルなものもあるようです。
「これは商売じゃないからね、見てもらってどんなに素敵なものがあるか知ってもらいたいだけ。
良いものを見ると悪いものが分かるでしょ。これはすごく粗いから安いもの。
でもこっちは裏も表もない、どちらも使える手作りのもの。
4ヵ月半かかって作ったものだよ。1日2~3時間ずつの作業だけどね。
サフランやトルコ石やピスタチオ、天然の色で染めてるものは高いよね」
ドキドキ・・・・・。
高いでしょうねぇ。
「いくらだと思う?」
8万円!
夫「10万円」
ムーラットさん「12万円」
・・・・そうでしょうねぇ・・・・。
「もし気に入ったものがあったらぜったい買ったほうが良いよ、日本で買うより安いから。
これは僕の店で買わなくてもかまわない。
トルコで良いものを見て知って買ったっていう思い出が必ず残るからね」
夫に何か言おうと思ってもムーラットさんは完璧に日本語を理解するから相談は不可能。
素敵ですね~とただただ見ていると
「どうも~~~~」と若い日本人の男性旅行者が三人、スタッフと一緒に上の階へと上がって行った・・・。
夫「う~ん。ちょっと買えないですね」断定。
素敵なものを見せてもらって勉強になりました。ありがとうございました。
と店を出たとたん
夫「客を店に連れて行くんだったら最上階から埋めていかなあかんな。
工場の帰りっていうんもウソだったかもしれんな。
ほれにしても日本に住んどっただけのことはある。
商売がうまい。
日本人はあんなふうにお茶出してもらってちょっと話して、良いものを見せてもらったらついつい買ってしまう人が多いはずじゃ」
チャイ一杯で40年の友情とか言よったけど、友情でえらい高いもん買うことになるなぁ。
ブルームスクを出たとき。
「日本人ですか?」
もうついて行けへんじょ~!と緊張しながら振り返りました。
日本語うまいですね。
「日本に住んでますから」。
なんかホッ。
日本の女性と結婚をして静岡でトルコ雑貨の店をしているジャンさん。
買い付けでトルコに来ています。
明日地中海側のシデに行くというと
「天国だね~。でも日本人はいないし行かないよ。日本人はカッパドキアでしょ」
あ~カッパドキア~。聞いたことあります。
「日本人、石が好きだから」
石好きじゃない日本人なんです・・・。
弟さんと待ち合わせらしく、少し話してサヨナラしました。
は~またドキドキしちゃったよ。
ジャンさんに名刺もらいました。
Sedir http://turkishsedir.com
by miyamotosachiko | 2012-08-09 19:38 | 2012年トルコ